バッファローズの帽子 (2.MAR.2012)
僕はキャップが似合わない。
小学生の頃、、、
70年代後半を広島で過ごした子供は野球少年に限らずみんなカープの帽子を被っていた。5番ライトライトルとかギャレットとか衣笠とかミスター赤ヘル山本浩二の時代である。
そして、江夏か。
初めての日本一を目指した日本シリーズでの「江夏の21球」。
昭和54年、1979年。9歳の時にアレを目撃したのです。テレビで。
この年の秋の学校はいつも先日の試合の話で持ち切りだった。
その後、僕は何を思ったか近鉄バッファローズの帽子のデザインに衝撃を受け、反対(アンド心配)する親を押し切り買ってもらいました。
なんか凄くカッコ良く見えたのです。
今思うと信じられない行為である。日本シリーズを終えたとはいえこの前まで激闘を演じていた敵チームのキャップである。無謀なヤツだ。
それで、、、
ある日、母親にお願いされたお使いで徒歩3分の八百屋に行った時、いつも優しい八百屋のおじさんが、「がっくん、何かぶっとるんね。そんなんかぶってもう来んさんなよ」と9歳の男子(Me!)に言いました。
あれ、本当に怖かった。
当分の間、本当にお使いを拒否した苦い憶えがある。
子供の帽子くらい!と思うが、野球やサッカーってそういうもんですよね。地域押し。レペゼン大会。大人になって知りました。
同時にあの異様に惹かれて親の反対を押し切ってまでして買った帽子のデザインが岡本太郎によるものなのも知った。
色んな意味で近鉄の帽子は結構トラウマ。
あ、良いなと思うキャップがあるといつも思い出してしまう。
でも、僕はキャップが似合わない。
なのでMarc JacobsのPARISもモノとして本当に良いなと思いつつ、買えないのです。
chabe
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